過去の一枚

以前撮影した一枚です

  • 「小湊鐵道」・飯給駅・桜と菜の花

    小湊鐵道 飯給駅にて

    実家からアクアラインで1時間半、この日も後輩と共に房総半島へやって来た。
    2日前にも同じく撮影に来ていたが、曇天にやられ咲き誇る菜の花を活かせなかった。
    この日は朝から雲一つ無い快晴、午前中は石神地区の菜の花畑で狙っていたカットを抑えることができた。
    昼過ぎから雲が広がることが多い地域であるが、午後になっても安定した空模様が続いていた。

    沿線を流していると辿り着いた飯給駅、ちょうど駅前の桜が綺麗に咲いていた。
    踏切脇から構えると良い具合に桜と菜の花を絡めることができ、久し振りに心躍る情景に出会うことができた。
    ワクワクしながらカメラをセットし、列車の到着を待つ。
    振り返っても太陽周りに雲の姿は見えず、これは最高の一枚が生まれるかもしれない。
    やがて遠くで小さなタイフォンが聞こえると、2両編成のディーゼルカーがホームに滑り込んできた。

    これまでの撮り鉄人生の中で最も手応えを感じた瞬間だったかもしれない。
    翌年の「四季のローカル線カレンダー」表紙になった思い出の一枚。
    (EOS 30D + EF70-200mm F2.8L USM)

  • 根ノ上踏切「富士・はやぶさ」EF66-46

    東海道本線 根府川〜早川にて

    中学生になって行動範囲が広がると、駅撮りだけでは満足できなくなってきた。
    鉄道雑誌で気になる写真を見付けては区間を覚え、どうやってアクセスするのか検索して調べていった。
    根ノ上踏切もそうして知った場所の1つだった。
    根府川駅から徒歩30分程の場所にある小さな踏切で、画面奥に見える米神踏切を通過してS字を描く上り列車を捉えることができる。
    早朝の東海道線に揺られ根府川駅で下車、交通量の多い135号線を足早に歩き米神のカーブへ。
    その後、根ノ上踏切・佐奈田の俯瞰と移動しながら石橋地区で夕方まで撮影するのが定番の流れになっていた。

    この日の「富士・はやぶさ」は2時間程遅れていたと思う。
    長距離列車ゆえ遅延は珍しくなかったが、当時スマホも無かったため運行情報の取得に苦労した記憶がある。
    踏切が鳴る度に←→を確認し、カーブの先を見つめて備えていた。
    「ロクロク」の姿が見え緊張が高まる、指先に力を込めて切り撮った思い出の一枚。
    (New EOS Kiss + EF55-200mm F4.5-5.6 II USM)

  • 「かわね路2号」・川根温泉笹間渡~抜里

    大井川鐵道 川根温泉笹間渡~抜里にて

    県道63号線沿いにある川根温泉・ふれあいの泉。
    日帰り入浴が520円と手頃な料金で、休日には駐車場が一杯になる人気のスポット。
    線路を挟んだ場所には温泉付きのコテージもあり、夏休み期間の予約は熾烈を極める。
    歩道から駅を発車する上り列車を撮影でき、発車場面となるため上りSL列車の煙が期待できる数少ないポイントでもある。

    普段ならパスする雨天でも、SLなら雰囲気が出るだろうと撮影に出掛けたこの日。
    途中想像以上に雨脚が強くなり、上着が濡れて肌寒くなってきた。
    いつものように歩道の傍らでカメラを構えるも露出は上がらず、ISO6400と厳しい条件。
    15時半過ぎ、笹間渡を発車するSLの白煙が上がりゆっくりと近付いてきた。
    ファインダー越しにタイミングを図ると切り位置手前でドレーン吐出、心の中でガッツポーズ。
    気温が低いおかげで綺麗な白煙となり、迫力ある1枚を物にすることができた。

    撮影後、濡れた身体を温めるため温泉へ。
    ふれあいの泉の露天風呂・右奥にある湯はとても熱い。
    個人的にこれより熱い風呂に入ったことがないが、熱い湯が好きな人は是非試してみてほしい。
    (EOS 5D Mark IV + EF300mm f/2.8L IS II USM)

  • 大井川鐵道 駿河徳山駅にて

    駅南側にある踏切から撮影、迫りくる顔がちょっとシュール。

  • 東海道本線 用宗~焼津にて

    30℃に迫る外気温、陽炎揺らめくカーブの先からEF66-27が姿を見せた。

  • 「はこね6号」・渋沢~秦野・富士山バック

    小田急線 渋沢~秦野にて

    冬晴れの関東、朝起きると富士山が綺麗に見えていた。
    空気が澄んでいるこの時期なら、LSEと富士山の組み合わせもバッチリ決まるはずである。
    現地に着くと先客が数名、条件が揃うと皆考えることは同じらしい。
    線路際の歩道から上り列車を撮るこのアングル、連なる架線柱から富士山を抜く位置が難しく右往左往する。
    構えてみると案外望遠が必要なことが分かり、焦点距離が1.6倍となる7Dをチョイスした。
    超望遠の画角となると、僅かなズレでも命取りとなるため慎重に構図を決める。
    雲一つ無い安定した空模様の中、遠目にバーミリオンオレンジの車体が見えた。
    先頭車が影を抜けたタイミングで高速連写、無事に狙っていたカットを持ち帰ることができた。
    (EOS 7D Mark II + EF300mm f/2.8L IS II USM)

  • 「はこね31号」・栢山~富水

    小田急線 栢山~富水にて

    引退迫るLSEを狙いに、この日は富水のカーブにやって来た。
    駅北側の踏切付近から、夕方の小田原方面へ向かう列車を撮影できる。
    この日は15時過ぎに通過する「はこね31号」がターゲット、液晶画面を見ながら画角を調整する。
    このアングル、柵の間からカメラをセッティングするため上下左右の余裕がない。
    背景をボカして被写体を浮かび上がらせるために絞りはほぼ開放、置きピンの位置がかなりシビア。
    何度か試し撮りをする中でやっとアングルが決まり、いよいよ本番の時間が迫る。
    遠目に踏切が鳴り、バーミリオンオレンジの車体が姿を見せた。
    呼吸を整え一瞬のタメを作る、気合の一発切りでLSEを仕留めた。
    (EOS 5D Mark IV + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)


  • 「1126D」・羽立~脇本

    羽立~脇本にて

    秋田~高崎までEF81牽引の旧客回送があると聞き、後輩と遠征することにした。
    前日は過去最速で職場から退勤し、午前中には出発することができた。
    新横浜駅で後輩をピックアップし、2M体制で首都高~常磐道~東北道を北上した。
    秋田に着いたのは21時過ぎ、まるまつ秋田中央店で遅い夕飯を済ませた。

    翌朝、行きがけの駄賃に秋田のキハ40系列を仕留めようと男鹿線沿線へ立ち寄った。
    朝一の5両編成を船越水道で狙うも流れてきた雲がクリーンヒット。
    気を取り直して脇本駅の辺りまで移動してみると安定した晴れ間が広がってきた。
    順光になりそうなカーブを見付け、道路脇に三脚を構える。
    縦構図で構えると、背景に緑豊かな木々が写り込み良さげな雰囲気。
    9月に入っても残暑厳しい暑さの中、カーブの先から秋田行きの普通列車がやって来た。
    (EOS 5D Mark IV + EF300mm f/2.8L IS II USM)

  • 「ホームライナー沼津2号」・清水~興津・第三興津踏切

    東海道本線 清水~興津にて

    連休2日目、5:30にゴミ出しで目覚めると天気は晴れ。
    Twitterで66レに27号機が入っていたと知り、米神に行けばよかったと軽く後悔する。
    せっかくの晴れ間を活かすべく、この日も興津界隈へ出掛けることにした。
    昨日失敗したホームライナーをリベンジするべく、昨日と同じ場所に向かった。
    興津駅の神戸方にある第三興津踏切、200㎜前後で撮ろうとすると切り位置付近に影が落ちる。
    手前に引っ張るか奥で切るかと好みが分かれるが、個人的に先頭車の中程に影を掛けたくないので後者を選択。
    昨日は背景にあるポールを隠そうと少し引き付けたら、影を踏んでしまった。
    今日は連写速度優先で7Dを選択、現着後すぐの本番だったのでAIサーボにピントは任せた。
    イラスト付きのヘッドマークを掲げ、6両編成の373系が颯爽と駆け抜けていった。

    踏切を渡る地元のお爺ちゃんに「兄ちゃん昨日も来てたなぁ」と笑われたのはご愛嬌。
    (EOS 7D Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)

  • 7月22日「5086レ」

    「5086レ」・興津~由比・EF65-2117
    「5086レ」・興津~由比・EF65-2117

    東海道本線 興津~由比にて

    3:50起床、東の空に雲の姿が見当たらない。
    眠い目をこすりながら、今シーズン初の薩埵峠のS字カーブへ行くことにした。
    本来なら6月~7月初旬のうちに訪れたかったが、休みと天気がシンクロせず断念。
    梅雨明け後初めての休日、駿河湾に浮かぶ朝日を期待しながら国1バイパスへと向かう。
    最初のターゲット・サンライズは地平線に湧いた薄雲で露出が上がらず。
    少し太陽高度が上がると、しっかりとした夏の朝日が線路を照らし始めた。
    大型トラックが並走しないことを祈りつつ、もう1つの狙いである5086レを待つ。
    運良く国1バイパスの流れが途切れたタイミングで、洞トンネルを抜けたEF65の姿が見えた。

    この立ち位置は天地のバランスが難しい。
    見返してみると、もう少し上に振っても良かった気がする。
    次回は国鉄色の姿を記録してみたい。
    (EOS 5D Mark IV + EF200mm F2.8L USM)