はげやま

  • 「4002列車」・家山~大和田

    大井川鐵道 家山~大和田にて

    2022年の台風15号で被災し、笹間渡以遠の復旧見通しが立たない大井川本線。
    ロケーションに変化のある区間が運休のため、訪れる頻度が減っていた。
    特に予定の無い休日、久し振りにEL急行を写しにやって来た。
    家山12:52発「ELかわね路2号」を撮影、その後は不通区間を千頭まで辿ってみることにした。

    錆びたレール・伸びた草、列車が来ない線路はさながら廃線の雰囲気が漂っていた。
    休日で賑わう音戯の郷の駐車場、一方で千頭駅構内は閑散としていた。
    駅前の「cafeうえまる」、ブルーベリースムージーは安定の美味しさだった。

    「もりのいずみ」で温泉に入ろうか考えたが、休日で混んでいるだろうとパス。
    来た道を引き返し、帰り際に再度家山発車のポイントへ立ち寄った。
    土休日を中心に設定されている快速急行、運良くズームカーが発車待ちをしていた。
    16時ちょうど、だいぶ長くなった夕日を浴びて老兵がゆっくりと動き出した。
    (EOS R6 Mark II + EF300mm F2.8L IS II USM)

  • 「はこね50号」・渋沢~秦野

    小田急線 渋沢~秦野にて

    秦野で迎えた朝、カーテンを開けると雨上がりの青空が広がっていた。
    空気中の塵も洗い流されただろうか、ヌケの良い好天に胸が高鳴る。
    せっかく近くにいるので富士山バックのポイントへ、LSE以来6年振りの訪問となった。
    特に現地の様子に変わりなく一安心、姿勢を低くして架線柱と重ならない位置を探す。

    コロナ禍で減便されたのか、時刻表を見るとロマンスカーの本数が少ない。
    写真は10時過ぎのGSEを写したもの、前面展望を残す特急として末永く活躍してほしい。
    (EOS R6 Mark II + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)

  • 「4010M」・身延~甲斐大島

    身延線 身延~甲斐大島にて

    無事に1枚収めた時雨沢踏切、今度は線路寄りで広角構図も試してみたい。
    犬の散歩をするおじさんから「今日も来たのかい?」と、翌日も沿線へ。
    丸みを帯びた先頭車なら広角レンズの歪みもあり、電子シャッターで勝負できそう。
    後追いの4007Mを参考に構図を決め、あとはシャッターを押すだけの状態。
    カーブの先から姿を見せた373系にレリーズオン、お手軽に狙いのコマを持ち帰ることができた。

    帰りは久し振りの「なんぶの湯」へ、露天風呂からは綺麗な月を望むことができた。
    食堂で夕飯を済ませ、心身共に満足して帰宅した。
    (EOS R6 Mark II + EF24-70mm f/2.8L II USM)

  • 「840A」・岡山~相生・大津トンネル

    山陽新幹線 岡山~相生にて

    「大津トンネルで500系を撮りたい」、RF100-500導入後に機会を窺っていた。
    晴天予報の日はことごとく勤務日と重なり、出撃できずに1月を終えた。
    実現しないまま2月を迎え、今シーズンは厳しいかと思われた。
    ちょうど500系の順次引退も発表され、これから撮影者も増えると予想された。

    非番で帰宅した2月16日、翌日は品川で撮影会が控えていた。
    念願の夜間撮影会、夕方集合なので日中は自由に行動できる。
    SCWを確認すると、翌日の赤穂地域は雲が抜けていた。
    一旦仮眠後に機材を準備、新幹線~新快速を乗り継いで播州赤穂駅に着いたのは23:59だった。
    駅直結の東横インで就寝、数時間後に起床し出発した。
    夜明け前から1時間強のウォーキング、周囲が明るくなった頃に現着した。

    500系の引退発表と土曜日が重なった影響か、立ち位置には既に5名程+場所取りのテープが貼られていた。
    先着・後着の方々とアングルの調整を行い、なんとか立ち位置を確保することができた。
    密林の如く形成された三脚、超望遠では僅かなズレも命取りとなるので慎重に構図を決める。
    周囲のアドバイスによると、2両目に大型のパンタカバーが入るので上部の余白が必要らしい。
    日が昇るにつれ手前の影も掛からなくなり、あとは人為的なミスさえしなければ大丈夫。
    戦闘機を思わせる運転台にAFフレームが追尾したことを確認、秒間40コマで切り撮った。

    1時間後のハローキティ新幹線まで撮影、帰り道は一緒に構えていた方に駅まで送って頂いた。
    会話の途中で同じ会社に勤務していると分かり、まさかの展開に話が盛り上がった。
    予定より早い列車に乗ることができ、新大阪駅近くの「ひなたの湯」で汗を流した。
    新大阪13:57発「のぞみ388号」で品川へ、青い名機の元へ向かった。
    (EOS R6 Mark II + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)

  • 発売前に予約し手に入れたR6Ⅱ、1年間はアダプターを用いてEFレンズと共に使用してきた。
    5DⅣとの比較で、特にAF性能の進化は素晴らしく「置きピン」の頻度もだいぶ減った。
    一方でメインレンズとして使ってきたEF70-200Ⅱ型、周辺減光が少し気になっていた。
    そろそろRFレンズの導入を検討する中で、思い切って下取り交換に出すことにした。

    候補に挙がったのはRF70-200とRF100-500の2レンズ。
    どちらもズーム時に全長が伸びる点が気になったが、EF時代と比べて大幅な軽量化が図られている。
    ボディ本体の高性能化により、開放値の明るさはそこまで求められなくなった昨今。
    一本でヨンゴーロクの焦点距離までカバーでき、MTF曲線も良さげなRF100‐500。
    長年連れ添ったレンズとの別れも寂しいが、気付けばマップカメラから大きな段ボールがやって来た。

    これまで2台切りや1.6倍の焦点距離が必要な場面で活躍してきた7DⅡ。
    連写も速く堅牢なボディで気に入っていたが、R6Ⅱと比べるとどうしてもAFの粗が目立ってしまう。
    下取り価格のあるうちに、レンズと同じタイミングでミラーレス化することにした。
    R7と迷った末に廉価版のR10を導入、僅か429gのボディに7DⅡ以上の性能が搭載されている様子。
    箱から取り出した際に、「中身が入っていないのでは?」と思う程小型軽量化されたモデルである。

    早速沿線で使用してみて、まずRF100‐500の合焦速度に驚いた。
    R6Ⅱの性能との相性もありそうだが、サンニッパと比較しても速いと感じる。
    背景のボケ具合では敵わないものの、ピントが合った面の描写は遜色無いように思う。
    懸念事項だった繰り出しズーム機構も、思ったより造りがしっかりしているため気にならない。
    そして軽い、EF70‐200とほぼ変わらない全長でより軽量化が図られている。

    カメラバックの隙間に忍び込めるコンパクトなボディ、R10。
    最新のDIGICⅩを搭載し、AF性能は上位機種に迫るとされる。
    一方で電子シャッターの歪みはR6Ⅱに比べて大きく、メカシャッターが主体となりそう。
    シャッター速度も1/4000までで抑えられており、バッテリーも小型のLP-E17となっている。
    まだ使用回数が少ないので、今後使い込むうちに癖など把握していきたい。
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  • 「4010M」・身延~甲斐大島

    身延線 身延~甲斐大島にて

    高頻度で甲斐大島のストレートに通った年末年始、冬の斜光線を浴びる姿に魅了された。
    1/14の撮影後、「トンネル甲府方にある踏切も良さげ」とのことで下見した時雨沢踏切。
    小さな踏切で立ち位置は狭いが、寄っても離れても構図が組めそうな好ましいロケーションだった。

    なるべく光線の低い時期に仕留めるべく、2日後に早速三脚を据えた。
    後輩の作例を参考にしつつ右往左往、どうやら引きの構図は70㎜前後らしい。
    RF100‐500導入のためEF70-200のⅡ型は下取りに出してしまった。
    久し振りに実戦復帰の初代EF70-200、1990年代の設計である。
    逆光ではフレアが強く出るものの、順光下での描写は今でも安心感がある。
    IS非搭載のシンプルな構造、どこか懐かしさの感じる色合いで4010Mを迎え撃った。
    (EOS R6 Mark II + EF70-200mm F2.8L USM)

  • 「4010M」・身延~甲斐大島

    身延線 身延~甲斐大島にて

    この日も非番で昼頃帰宅、青空が広がり富士山も綺麗に見えていた。
    後輩の車に便乗させてもらい、4008Mを狙いに富士川へ。
    富士山のバランスと影の処理が難しい軽金踏切、僅かに影が掛かり再訪を誓った。

    懲りずに北上し甲斐大島へ、4010Mの通過前に現着することができた。
    今回はより望遠を効かせた構図を選択、夕日を浴びる373系を写し撮った。
    (EOS R6 Mark II + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)

  • 「4010M」・身延~甲斐大島

    身延線 身延~甲斐大島にて

    前回はRF100-500で切り撮った構図、違う画角でも試したくなった。
    再戦は早い方が良いと非番で向かった12/28、現地では既に身延線マスターがカメラを構えられていた。
    到着時は素晴らしい光線だったものの、通過時は西の空に湧く雲にやられ敗退。
    一同苦笑い、リベンジマッチは次回に持ち越された。

    12/30、この日も非番で青空が見えたため後輩と共に中部横断道を北上。
    現地に着くと西の空にまたもや雲が、この日は沿線をロケハンして終了した。

    年が明けて1/8、帰宅後スーツ姿のままカメラバックに機材を詰めた。
    持船城跡で3983Aを仕留めた後、三度中部横断道を北上した。
    この日は見渡す限り雲は無し、満を持して三脚を据えた。
    前回よりも少し広めのサンニッパ、トンネルを抜けた姿をAIサーボで切り撮った。
    (EOS R6 Mark II + EF300mm F2.8L IS II USM)

  • 「4010M」・身延~甲斐大島

    身延線 身延~甲斐大島にて

    レンガ造りの大和トンネル、富士身延鉄道時代の名残で通過時のパンタグラフがとても小さくなる。
    トンネルを抜けてから甲斐大島の遠方信号機まで、線路は一段高い位置を走る。
    南北に線路の敷かれた身延線、冬場の4010Mは夕光線を浴びた姿を捉えることができる。
    12月初旬に現地を訪れた後輩曰く、「あと1週間もすれば素晴らしい光線で狙えるのでは?」とのこと。

    ファミマで予約したちいかわケーキ、あまりのシンプルさに度肝を抜かれたクリスマス。
    気を取り直して撮影へ、そろそろ4010Mにも日が当たるだろうか。
    誰もいない平日の沿線、三脚を目一杯伸ばして踏み台で高さを稼ぐ。
    後方にトンネルポータルを配し、望遠で圧縮構図を組んでみた。
    15:30過ぎ、山に沈む寸前のギラギラ光線を浴びて373系が姿を見せた。
    (EOS R6 Mark II + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)

  • 「南アルプス1号」・福用~大和田

    大井川鐵道 福用~大和田にて

    晴天に恵まれた元日は仕事、撮影には行けず職場から青空を眺めて終わった。
    休日となった3日、日章旗を掲出するSLを目当てに大井川へ向かった。
    普段なら渋滞で詰まる藤枝バイパスも交通量が少なく、スムーズに現地入りすることができた。
    1日の運転ではナンバープレートが落下したらしく、不思議な姿のC10‐8がネットを賑わせていた。
    前日はヘッドマーク無し・日章旗のみだった様子で、是非その姿を収めたい。

    立ち位置には先客が数名、横に並んで三脚を据えさせてもらう。
    気温が低く白煙が期待できるだろうか、構図を整え通過を待った。
    やって来た姿を見て一瞬固まる、可愛らしい干支のヘッドマークが近付いてきた。

    日経平均株価は過去最高値を更新し、バブルを感じる株式市場。
    「辰巳天井」というアノマリーがあるが、写真でも今年は過去一の傑作を生み出していきたい。
    (EOS R6 Mark II + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)