2020年

  • 「2828D」・広戸~深浦

    五能線 広戸~深浦にて

    五能線のキハ40系列を狙いに、えきねっとトクだ値を利用して新青森へ。
    駅前でレンタカーを借り出し沿線へ、前日は八郎潟近くのホテルサンルーラル大潟で一泊した。
    2日目は雲が多いながらも晴れベース、自作のダイヤグラムを参考に撮影を進める。
    夕方は今回のメインに考えていた広戸の俯瞰へ向かうことにした。

    手前からでは登り口が見当たらない海岸沿いの岩場、奥から回り込むことで高度を稼ぐことができる。
    2016年に訪問した際は線路沿いの木柵が足周りに掛かったが、最近は撤去された様子。
    手袋を装着し慎重によじ登り、なんとか岩場のてっぺんへ。
    夕日を浴びて色味を増した海岸線、50㎜単焦点で構図を決める。
    カーブの先から姿を見せた2828D、目的の一枚を無事に収めることができた。

    帰り際、足元に流れ着いたペットボトルを見るとラベルがハングル語。
    付近には「密出入国防止」と書かれた看板が目立ち、隣国の存在を意識する地域だった。
    (EOS 5D Mark IV + EF50mm F1.4 USM)

  • 「14列車」・田野口駅・南海ズームカー

    大井川鐵道 田野口駅にて

    この日も非番で快晴、いつものように午後から大井川沿線へ出掛けた。
    定番の抜里付近で茶畑と共に撮影、11列車にズームカーが入っているのを確認した。
    東急・近鉄と撮影した夕方の14列車、迷わず田野口へ向かうことにした。
    田野口駅南側の道路沿い、以前撮影した二枚を参考に立ち位置を調整する。

    前回と比べて季節が進み、背景の緑がより深くなっていた。
    17時のチャイムが鳴り響き、段々と光線が鋭さを増してきた。
    やがて小さな汽笛が聞こえると、カーブの先からズームカーが姿を現した。
    千頭駅で折返しの際に洗車されたのだろうか、滴る水滴がなんともカッコいい。
    斜光線に照らされ陰影の生まれた表情、会心の一枚を得ることができた。
    (EOS 7D Mark II + EF400mm F5.6L USM)

  • 「14列車」・田野口駅・東急

    大井川鐵道 田野口駅にて

    きっかけは後輩に見せてもらった一枚の写真だった。
    600㎜で切り撮った駅進入の様子は、鄙びたホームが写り込みローカルムード漂う素敵な一枚だった。
    昼間のカットであったが、日の長い時期の夕方なら違った雰囲気で狙えそうと機会を窺っていた。

    緊急事態宣言下で県内に留まっていた4月下旬、好天も重なり4日連続で大井川詣となっていた。
    SLが運休となり撮影者の影が見えない沿線で、1人のんびりと撮影することができた。
    夕方になっても西の空が晴れていたので、気になっていた田野口へ足を運んだ。
    手持ちのレンズで一番長いヨンゴーロク、APS-C機と組むことで換算640㎜の画角が得られる。
    少しのズレが命取りとなるので慎重に構図を決定、17時過ぎの14列車を待つ。
    2灯のライトを輝かせて、ステンレスの元東急車がやって来た。
    (EOS 7D Mark II + EF400mm F5.6L USM)

  • 「14列車」・田野口駅・近鉄ビスタカー

    大井川鐵道 田野口駅にて

    この日は勤務明けで青空が広がっており、午後から大井川沿線へ出掛けた。
    抜里近辺で茶畑と絡めて普通列車を撮影、西の空に雲が無いことを確認して田野口へ向かった。
    駅南側の道路沿い、4日前に撮影した一枚を参考に立ち位置を吟味する。

    先程撮影した列車の折返しとなるので、今日の14列車は近鉄ビスタカーがやって来る。
    前回の様子では、所定停止位置の少し前で顔が影から抜けた。
    夕方の斜光に照らされ輝く一瞬を、高速連写で切り撮った。
    (EOS 7D Mark II + EF400mm F5.6L USM)

  • 「かわね路2号」・川根温泉笹間渡~抜里

    大井川鐵道 川根温泉笹間渡~抜里にて

    県道63号線沿いにある川根温泉・ふれあいの泉。
    日帰り入浴が520円と手頃な料金で、休日には駐車場が一杯になる人気のスポット。
    線路を挟んだ場所には温泉付きのコテージもあり、夏休み期間の予約は熾烈を極める。
    歩道から駅を発車する上り列車を撮影でき、発車場面となるため上りSL列車の煙が期待できる数少ないポイントでもある。

    普段ならパスする雨天でも、SLなら雰囲気が出るだろうと撮影に出掛けたこの日。
    途中想像以上に雨脚が強くなり、上着が濡れて肌寒くなってきた。
    いつものように歩道の傍らでカメラを構えるも露出は上がらず、ISO6400と厳しい条件。
    15時半過ぎ、笹間渡を発車するSLの白煙が上がりゆっくりと近付いてきた。
    ファインダー越しにタイミングを図ると切り位置手前でドレーン吐出、心の中でガッツポーズ。
    気温が低いおかげで綺麗な白煙となり、迫力ある1枚を物にすることができた。

    撮影後、濡れた身体を温めるため温泉へ。
    ふれあいの泉の露天風呂・右奥にある湯はとても熱い。
    個人的にこれより熱い風呂に入ったことがないが、熱い湯が好きな人は是非試してみてほしい。
    (EOS 5D Mark IV + EF300mm f/2.8L IS II USM)

  • 「5086レ」・根府川~早川・EF65-2127

    東海道本線 根府川~早川にて

    御殿場線経由の甲種輸送が実施されたこの日、深夜の新松田駅には多くのカメラマンが集まった。
    小田急線のホームに佇むEF65、とても珍しい新鮮な光景だった。
    そのまま下道で帰ろうかと考えたが、GPVを見ると明け方の西湘地域は快晴の予報。
    せっかくなので、米神地区へ5086レを狙いに寄り道することにした。

    定番のカーブに到着すると、頭上にはオリオン座が煌々と輝いていた。
    終夜運転の疲れからしばしの仮眠、目覚めると相模湾越しに東の空が明るくなってきた。
    同じく早朝から構える同業者の方曰く、今日の5086レは「カラシ」こと2127号機らしい。
    「カラシ」とは個人的に相性が良いのか、特に調べなくても巡り合う。
    早朝の素晴らしい光線を浴びて、米神のカーブをゆく姿を捉えることができた。
    (EOS 5D Mark IV + EF300mm f/2.8L IS II USM)


  • 「5087レ」・金谷~菊川・EF65-2089

    東海道本線 金谷~菊川にて

    勤務の都合から、珍しく5連休となった4月下旬。
    緊急事態宣言が発令され、実家に帰るわけにもいかず県内で大人しく過ごすことに。
    テレビすら無い寮室に引き篭もっていても気が狂いそうになるので、人混みを避けつつ近場へ出掛けることにした。

    転勤してからよく通うようになった東峰踏切、朝方の貨物列車を順光でお手軽に撮影できる。
    先に通過する3071レは定番の横構図で撮影、8時頃通過する5087レは茶畑を手前に配して縦構図で構えてみた。
    塗り替えが進み国鉄色との遭遇率が上がったEF65、新茶芽吹く静岡らしい一枚を収めることができた。
    (EOS 5D Mark IV + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)

  • 「866A×867A」・福山駅

    山陽新幹線 福山駅にて

    日中に伯備線を撮影した後に、レンタカーを走らせて福山へ向かった。
    この日はノープランだったので、ネットで駅前の宿を予約し一旦荷物を置いて出直すことにした。
    日中に上手く撮れなかった500系をバルブ撮影するべく、上下ホームを右往左往する。
    ひかりレールスター色の700系が下りホームに停車した後、上りホームに500系が滑り込んできた。
    東海道沿線民にとってこの2形式が並ぶ姿は非日常感があり新鮮、夢中でシャッターを切る。

    今回初めて訪れた福山駅、ホームからは福山城が綺麗に見える。
    ところで、お城が見える駅はいくつあるのだろうか?
    小田原駅や姫路駅など有名な気がするが、調べるとたくさんあると思う。
    (EOS 5D Mark IV + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)

  • 「ふじかわ3号」・西富士宮~沼久保・富士山バック

    身延線 西富士宮〜沼久保にて

    中里での撮影後、沼久保へ転戦するのが冬の定番コースとなりつつある。
    公民館付近に車を停めさせてもらい、富士山バックの撮影地まで機材を担いで移動する。
    ここでは3名の先客がおり、次の4003MはF7編成がやって来ると教えてくれた。
    373系14編成のうち、不運に見舞われた編成とも言われるF7編成。
    東京方のヘッドマークは盗難被害のため白地、横サボも一部盗まれており、神戸方貫通扉は人身事故のため凹みがある。
    山頂付近は風が強いのか、昨日積もった雪が舞って段々と白い面積が減ってきた。
    顔にも回ってきた光線を浴びて、少し凹んだ貫通扉を渡板で隠しながらF7編成がやって来た。
    (EOS 5D Mark IV + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)

  • 「試9465M」・由比~興津・静岡運輸区ハンドル訓練

    東海道本線 由比〜興津にて

    11月に静岡まで初入線を果たしたE257系、来春のダイヤ改正から185系の置き換えとして修善寺踊り子に充当される。
    静岡〜東田子の浦間を日中3往復するハンドル訓練が設定され、好天と重なった休日に撮影へ出掛けた。
    1往復目の下りは11時過ぎに東田子の浦を発車するダイヤで、興津川橋梁では綺麗に光線が当たる様子。
    市内に引越してから初訪問となった現地は、平日にも関わらず10人程の同業者がスタンバイしていた。
    先行となる433Mは211系の6両編成で、315系の登場により近い将来淘汰が予想される。
    通常は三島以西への入線は珍しいと思われ、興津川をゆくE257系の姿を捉えることができた。
    (EOS 7D Mark II + EF24-70mm f/2.8L II USM)