東海道新幹線 三島~新富士にて
江間いちご狩りセンターからの帰り道、天気が良かったので中里地区に立ち寄った。
三島付近では雲が掛かっていたが、到着時には山頂までスッキリと見渡せた。
夕方では珍しい好条件、意気揚々と三脚を据える。
宝永火口に影が生まれ、朝方とは違った雰囲気で撮影できる。
写真は16:00頃に通過した735A、検査明けなのか比較的綺麗な編成だった。
現地で撮影していると、外国から訪れたと思われる夫婦に話し掛けられた。
「Can you speak English?」
―「A little.」
聞くと新富士駅からタクシーでやって来たが、帰りの手段に困っているらしい。
Mamiyaの中判カメラを携えるご主人とご婦人、軽自動車ではあるが定員的には問題ない。
「良かったら新富士駅まで乗っていきますか?」咄嗟に提案すると、夫婦に笑顔が弾けた。
拙い英語でもなんとか伝わったらしい、ありがとう義務教育。
「構図を変えてもう一枚撮りたい…」身振り手振りで単語を発する。
「One more OK?」
―「Of course!」
次列車までしばらく待つと思ったのだろうか、3分後だと伝えると驚いていた。
さすが日本が誇る”Shinkansen”、冷静に考えると凄いダイヤである。
次の列車を撮り終えてから、新富士駅までお送りすることにした。
出発前に、ご主人がフィルムで富士山をバックに記念写真を撮ってくれた。
遥々チェコから訪れ、京都から東京へ向かう途中に立ち寄ったらしい。
Japan Rail Passを使用した2週間の旅行で、先週は広島や大阪を巡ったそう。
新幹線での移動は速くて快適だと語っていた2人、なんだかこちらも嬉しくなる。
新富士駅で別れ際にメールアドレスを伝え、改札口まで見送った。
“Have a nice trip!”、新幹線撮影を通して不思議な異文化交流を体験したのであった。
(EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)