2023年

  • 「N700a・X77編成」・三島~新富士・中里地区

    東海道新幹線 三島~新富士にて

    江間いちご狩りセンターからの帰り道、天気が良かったので中里地区に立ち寄った。
    三島付近では雲が掛かっていたが、到着時には山頂までスッキリと見渡せた。
    夕方では珍しい好条件、意気揚々と三脚を据える。
    宝永火口に影が生まれ、朝方とは違った雰囲気で撮影できる。
    写真は16:00頃に通過した735A、検査明けなのか比較的綺麗な編成だった。

    現地で撮影していると、外国から訪れたと思われる夫婦に話し掛けられた。
    「Can you speak English?」
     ―「A little.」
    聞くと新富士駅からタクシーでやって来たが、帰りの手段に困っているらしい。
    Mamiyaの中判カメラを携えるご主人とご婦人、軽自動車ではあるが定員的には問題ない。
    「良かったら新富士駅まで乗っていきますか?」咄嗟に提案すると、夫婦に笑顔が弾けた。
    拙い英語でもなんとか伝わったらしい、ありがとう義務教育。
    「構図を変えてもう一枚撮りたい…」身振り手振りで単語を発する。
    「One more OK?」
     ―「Of course!」
    次列車までしばらく待つと思ったのだろうか、3分後だと伝えると驚いていた。
    さすが日本が誇る”Shinkansen”、冷静に考えると凄いダイヤである。
    次の列車を撮り終えてから、新富士駅までお送りすることにした。
    出発前に、ご主人がフィルムで富士山をバックに記念写真を撮ってくれた。

    遥々チェコから訪れ、京都から東京へ向かう途中に立ち寄ったらしい。
    Japan Rail Passを使用した2週間の旅行で、先週は広島や大阪を巡ったそう。
    新幹線での移動は速くて快適だと語っていた2人、なんだかこちらも嬉しくなる。
    新富士駅で別れ際にメールアドレスを伝え、改札口まで見送った。
    “Have a nice trip!”、新幹線撮影を通して不思議な異文化交流を体験したのであった。
    (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)


  • 「N700S・J31編成」・三島~新富士・中里地区

    東海道新幹線 三島~新富士にて

    年明けに届いた新機材、EOS R6 Mark II。
    中級機でありながら30万円を超える価格設定、気軽に購入できるカメラではなくなった。
    いずれ登場するであろうR1まで資金を貯めるか迷っていたが、被写体は年々引退していく。
    これまで愛用してきた5DⅣと比べて画素数では劣るものの、AF性能は大幅に向上しているらしい。
    容易にモニターで拡大できる現代において、多少のピンボケですら即失敗写真となってしまう。
    以前よりピント精度に対する要求は高くなり、今目の前の被写体に集中するため導入に踏み切った。

    初運用は富士山が綺麗に見えていたので、中里地区へやって来た。
    例年より雨の日が少なく、冠雪具合は控えめなものの綺麗な山容が迎えてくれた。
    メカシャッターと電子シャッターの比較、AFの動作を確認しながら往来する列車を写す。
    写真は8:45頃に通過した207A、気付けばN700Sも多く見掛けるようになっていた。
    (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)

  • 「試9457M×333M」・函南駅・315系・C102編成

    東海道本線 函南駅にて

    「315系が函南まで入線するらしい」と誘われ、夜の東海道線に乗り込んだ。
    先輩と共に1時間前に現着、日中気温が上がったためホーム上の寒さも落ち着いていた。
    函南駅の上1線は山側に折標があり、4両編成の停止位置に合わせてポジションを決める。
    到着前の普通列車から数人の同業者が下車し、10人程で仲良く315系の到着を待った。
    21:49、見慣れない明るいライトが近付いてきた。

    ヘッドライトは明る過ぎて撮れないため、折り返しの姿を何枚か写すことにした。
    途中、沼津行きの333Mが下本線を着発するシーンが見られた。
    315系にとって、恐らく初めて顔を合わせるE231系。
    数年後には日常的に見られるであろう、静岡地区の新しい光景だった。
    (EOS R6 Mark II + EF24-70mm f/2.8L II USM)