明け方の長野駅、5番線ホームには湘南色のS3編成が佇んでいた。 せっかくなのでMc車に乗車、黒姫駅までボックスシートの旅を堪能する。 1週間前にも訪れた道を辿り、20分程で線路を跨ぐ陸橋に到着。 先程乗車した湘南色が30分程で折り返してくる。 足元の雪はだいぶ溶けており、先週よりも高い気温に季節の移ろいを感じた。 前回よりも通過時間が早いため、足元の雪で高さを稼ぎ正面がちの縦構図を選択。 うっすらと朝靄が漂い、春の訪れを感じさせる一枚となった。 (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)
遥々チェコから訪れ、京都から東京へ向かう途中に立ち寄ったらしい。 Japan Rail Passを使用した2週間の旅行で、先週は広島や大阪を巡ったそう。 新幹線での移動は速くて快適だと語っていた2人、なんだかこちらも嬉しくなる。 新富士駅で別れ際にメールアドレスを伝え、改札口まで見送った。 “Have a nice trip!”、新幹線撮影を通して不思議な異文化交流を体験したのであった。 (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)
年明けに届いた新機材、EOS R6 Mark II。 中級機でありながら30万円を超える価格設定、気軽に購入できるカメラではなくなった。 いずれ登場するであろうR1まで資金を貯めるか迷っていたが、被写体は年々引退していく。 これまで愛用してきた5DⅣと比べて画素数では劣るものの、AF性能は大幅に向上しているらしい。 容易にモニターで拡大できる現代において、多少のピンボケですら即失敗写真となってしまう。 以前よりピント精度に対する要求は高くなり、今目の前の被写体に集中するため導入に踏み切った。
初運用は富士山が綺麗に見えていたので、中里地区へやって来た。 例年より雨の日が少なく、冠雪具合は控えめなものの綺麗な山容が迎えてくれた。 メカシャッターと電子シャッターの比較、AFの動作を確認しながら往来する列車を写す。 写真は8:45頃に通過した207A、気付けばN700Sも多く見掛けるようになっていた。 (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)
ヘッドライトは明る過ぎて撮れないため、折り返しの姿を何枚か写すことにした。 途中、沼津行きの333Mが下本線を着発するシーンが見られた。 315系にとって、恐らく初めて顔を合わせるE231系。 数年後には日常的に見られるであろう、静岡地区の新しい光景だった。 (EOS R6 Mark II + EF24-70mm f/2.8L II USM)
EOS R6 Mark IIの特徴として、「鉄道にも対応したトラッキング性能」と「秒間40コマの電子シャッター」が挙げられる。 カメラを構えて最初に驚いたのがAIサーボ、喰い付いたら離さないという謳い文句そのままだった。 画面右下から左方向へ200km/h以上で突き進む新幹線に対して、予め配置したAF測距点から追尾し続けた。 この場所では置きピンで問題なく済むが、ピント面を合わせにくい状況で今後活躍してくれそうである。
拡大すると、電子シャッターで撮影した画像は右上に流れているのが分かる。 高速で走行する新幹線をほぼ真横から撮影するという条件下では少し厳しかったかもしれない。 大きく引き伸ばす場合などは避けた方が良さそうだが、自サイトで楽しむ分には十分だと思う。 被写体の移動速度や画面内での見え方によって、両者を使い分ける必要があると感じた。 (EOS R6 Mark II + EF70-200mm f/2.8L IS II USM)